星空閑話「流星群とギリシャ神話」

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全国リレー記事第4回を担当します、九州支部の山下です。

冬の夜は寒いですが、綺麗な星空を楽しむことができる季節です。私が宇宙に興味を持ったのもちょうどこのくらいの時期、流星群を見たことがきっかけでした。

流星群といえば、ふたご座流星群が14日の夜中から15日の3時にかけてピークを迎えていました。11日が新月だったので月明かりの影響が少なかったことに加えて、極大時刻がちょうど日本時間の夜ということで、ここ前後10年のうちで一番と言っていいほどの好条件だったそうです。なんと私の住んでいる福岡では雲が厚く、残念ながら観測することができませんでした。朝は晴れかけていたので期待していたんですけどね…。全国的にも天気は微妙だったようですが、どうでしたか?

ふたご座流星群、という名前のようにこの流星群は放射点(流星が飛び出してくるように見える中心の一点)がふたご座の二等星カストルのすぐ近くにあるからです。カストルは双子の兄で、近くには弟の一等星ポルックスがいます。(図)弟の方が明るいんですね。実はカストルとポルックスの2人は異父兄弟で、兄のカストルは人の子、弟のポルックスは神の子なんです。少しこの2人の話、ギリシャ神話について話そうと思います。

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2人の誕生は、人間である美女レダ*にゼウス*が白鳥と姿を変え近づいたことからです。レダはゼウスとの子と夫であるテュンダレオス*との子を同時に身ごもり、なんとたまごを2つ産んだのでした。1つの卵からはカストルと女の子が、もう1つの卵からはポルックスともうひとりの女の子が生まれました。正確には4つ子だったんですね。カストルは人の子なので限りある命ですが、ポルックスは神の血を引いていたので不死の身でした。もちろん、2人はそんなことは知らず男同士とても仲良しでした。やがてカストルは馬術と格闘に、ポルックスは剣術と拳闘に優れた青年に成長しました。しかし、あることから他の双子と衝突して喧嘩になってしまい、カストルは死んでしまいます。ポルックスは危ないところを父、ゼウスによって助けられ自分が神の子であることをしります。カストルを失ったポルックスは嘆き悲しみ、ならば、自分の命の半分をカストルにあげて生き返らせて欲しいと頼み込みます。この願いは叶い、カストルとポルックスは2人とも神でもあり人間でもある存在になりました。2人の兄弟愛に心を打たれたゼウスはカストルとポルックスを空にあげそのまま星座となったといいます。これがふたご座です。

*レダ…人間,スパルタという国の王であるテュンダレオスの妻
*ゼウス…ギリシャ神話に出てくる神々の中の最高神
*テュンダレオス…人間,スパルタの王,レダの夫

こんなふうに、いつも見上げてる星々には色々な話しがあります。例えば、ふたご座以外の12星座にもたくさんの神話があります。

また、年が明けてすぐにはしぶんぎ座流星群があります。最初に書いた、わたしが宇宙に興味を持つきっかけになった流星群とは、このしぶんぎ座流星群だったりします。ふたご座と同じ三大流星群のうちの1つです。2016年のしぶんぎ座流星群の極大時刻は1月4日の午後5時すぎくらいです。あまり観測条件は良くないですが前後の3日~5日あたりは見れることが期待できるので、来年1番始めの天体ショー、願いをこめて空を眺めてみてはいかがですか?
もちろん、寒いですので寒さ対策は万全に!

図:(c)Kagaya

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