宇宙の砂「レゴリス」

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こんにちは。
関西支部の池谷です。
今回のリレー記事では、レゴリス、特に月レゴリスについて書かせていただきたいと思います。

惑星科学においてレゴリスは、簡単に言うと「天体表面の細かい粒子」です。砂みたいなものですね。
もう少し詳しく説明すると、
天体表面に堆積している砂礫、そして流星物質の衝突により生成された細粒子等の総称です。したがって月の砂や、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワから採取してきた砂礫もレゴリスということになります。

月のレゴリスの特徴として、
①形状:磨耗が少なく鋭利
②静電気、磁気をもつ
③とても小さい(1mmより小さい粒子が多数)
などなど…。他にも興味深い特徴がたくさんあるで調べてみて下さい。[1][2]

一見ただの砂礫のレゴリスが、なぜアポロ計画の宇宙飛行士達を苦しめたのか。
1.機器の故障:レゴリスが宇宙服やローバーをはじめとする機器にまとわりつき故障の原因となったりすること。
2.健康被害:宇宙服に付着したレゴリスが船内で舞い、飛行士がそれを吸い込み花粉症のような症状を引き起こす。
3.付着したレゴリスを払うと、レゴリスの鋭利な形状により、塗料が削り落ちたり宇宙服の繊維が傷つく。
4…………

枚挙に暇がないほどの様々な問題点を引き起こしてきました。砂なのに。ミッションを安心安全に完遂することを大きく妨げられます。[1]

これらの問題点に関しては、現在NASAを始め世界中の様々な分野の学者が研究しています。
その対策の1つとして、漫画「宇宙兄弟」でも出てきた月面ローバーがあります。後方に宇宙服があり、ローバー内から着れる(入り込む)ことが可能で、これはレゴリスによる健康被害を無くす1つの解決策と言えます。

これまでレゴリスのデメリットを書いてきましたが、活用していこうとするアイデアが多く考えられています。例えば、
・基地をレゴリスで覆って放射線や紫外線を弱める案
・高温で熱したりすることで水素や酸素などを取り出したりする案
・月レゴリスを原料にして基地を作る案
などがあります。

今後の月、火星、小惑星の有人探査が行われるにあたって、レゴリスとうまく付き合っていく方法を生み出していくことが1つの鍵になると言っても過言ではないでしょう。こういった目線で夜空に輝く月を見ることもまた一興かと思います。

今宵も月が綺麗ですね

[1]レゴリスについて https://edu.jaxa.jp/himawari/pdf/2_moon.pdf

[2]レゴリスについて2 http://team-hakuto.jp/3855/

[3]NASA開発のローバー http://youtu.be/-hqlzaf9uno

 

広報部よりお詫び

リレー記事の配信について、「第1・3金曜日」とご案内しておりましたが、諸事情により、今月の配信は本日の一回とさせていただきます。申し訳ございません。

来月以降はまた平常通り配信していく予定ですのでよろしくお願いいたします。

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