第10回 「宇宙共通私法の可能性」

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皆様、いかがお過ごしでしょうか。代表をさせていただいている川原大洋です。早いことに今年も終わろうとしています。今年はひまわり8号や、はやぶさ2などの打ち上げに成功し、今後の日本の宇宙開発につながっていくような年であったと思います。来年以降、さらなる宇宙開発の進歩を強く願っております。

さて、私は、今後人類が宇宙空間に飛び出し、生活を始めていく中での「宇宙共通私法」の可能性について書かせていただきたいと思います。

皆さんもご存じのように近い未来である2025年に計画されている火星移住計画『Mars One(マーズ・ワン)』プロジェクトでは、最終的には24人の人たちが片道切符で火星へ行くということで、宇宙での生活がすぐそこまで来ているように感じます。人類が地球の外で暮らしていくことを想像したときに、私の中に大きな疑問が生まれました。

それは「法律」についてです。

人類が地球外の惑星などで活動していく際に、犯罪行為を「どこの国の法律で裁くのか」という命題が必ず発生するでしょう。この火星移住計画でもアメリカ、インド、中国そして日本など、多くの国の人々が応募し候補者に残っています。

では現在、人類が生活している宇宙空間の施設「国際宇宙ステーション(ISS)」においてのルールはどうなっているのでしょうか。

答えは「「容疑者の国籍国の刑法」において裁かれる」となっています。

1998年に採択された協定によって示されているルールですが、それ以前は犯罪行為が行われたモジュールを提供した国の刑法を適用するという方法がとられていました。この変化は一部のISS参加主体がロシア刑法の適用可能性を回避したためだとも言われています。
ISSであれば、地球に帰還することが決められているので戻ってきた後に裁くことができるでしょう。
しかし長期間、他の惑星や地球から離れた宇宙空間で人類が生活して行く場合、国籍によっての区別では限界があると思います。地球外で人間が暮らすということは夢物語に聞こえるかもしれませんが、科学技術の発展が進む社会では、そうとも言ってはいられません。
月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約(宇宙条約)の第2条は月や天体は「国家による所得の対象とはならない」と記しているので、どこかの国が火星や月を領土として扱い法律を適用させることは出来ません。また、火星では火星、月では月といったようにその土地、環境に合った法律も制定する必要の可能性もあります。

~とある惑星での出来事~

屈強な欧米系A君「腹が減ったからお前の宇宙食もよこせ!!」

か弱いアジア系B君「いやですよ~」

屈強な欧米系A君「なんだと!!ボコッ!!」

なんてことも、起きてしまうかもしれません。人が生活していれば些細なことからでも紛争は起きてしまうでしょう。
地球の人口が増え続けている現状で、ほかの惑星に移り住むということも考えられていく中、「宇宙共通私法」を締結することが宇宙に旅立つ私たちが最低限必要行わなくてはならないことではないでしょうか。

そして、私が一番伝えたかったのは、宇宙空間は、共通私法を通して地球上では難しい、人種、民族、宗教、言語にとらわれない平等な世界を作れるといった可能性を秘めているということです。

このことは、地球上の民族間対立などで紛争が止まないという社会に生きる私たちにとって、とても素晴らしいことだと思います。
「科学」の最先端が集う宇宙開発ではありますが、それだけでなく「平和な世界」への可能性もはらんでいるというところに強い感動を覚えました。

やっぱり宇宙はすごい!!笑

最後までお読みいただきありがとうございました。今年は私の記事で最後になっております。来年からもさらなる動きをしていきたいと考えているので皆様「SPICA」をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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